抜け毛・掃除

犬の抜け毛掃除の基本|順番と毎日5分、換毛期の考え方

公開 2026年8月28日

黒いパンツをはこうとして、毛だらけなのに気づく。ソファの隅、部屋の角、テレビ台の下。掃除したばかりなのに、また薄く積もっている。犬と暮らしていると、抜け毛の掃除は「やってもきりがない」作業になりがちです。

やり方の順番を少し変えるだけで、同じ時間でも取れる量はかなり変わります。この記事では、毎日の掃除の組み立て方、換毛期の対応、抜け毛そのものを減らす方法までを順に説明します。特定の商品は出てきません。まず、道具に頼らずできることから。

123上から下へ毛を先に集める最後に掃除機棚・ソファの上 → 床の順乾いたモップで一方向に仕上げだけ。いきなり吸わない
基本の流れ。乾いた毛を集めてから、最後に掃除機を仕上げに使う。 ライセンス: 自作の図

抜け毛掃除は「力」より「順番」で決まる

いきなり掃除機をかけるとうまくいかない

床の毛をまとめて吸ってしまいたくなります。でも、犬の毛は細くて軽いので、掃除機の排気やヘッドの動きで舞い上がります。舞った毛はしばらく空気中をただよって、少し離れた場所にまた落ちる。吸ったつもりで、部屋の別の場所にばらまいていることがあります。

掃除機のヘッドにも毛は絡みます。回転ブラシに巻きついた毛は吸引力を落とし、ひどいときは動かなくなります。

獣医師監修の記事でも、抜け毛を掃除機で直接吸い取る方法はすすめられていません。ベネッセ いぬのきもちWEB MAGAZINE 音や吸われる感触を嫌がる犬が多く、皮膚がたるんだ犬や老犬では皮膚を巻き込むこともある、という理由です。ペット専用のノズルがあって犬が気に入るようなら使ってみてもよい、という程度の扱いです。掃除機を「最初に手に取る道具」にはしないほうが無難、と考えておいてください。

基本の順番

  1. 高いところから低いところへ 棚やソファの上を先に片づけて、最後に床。ほこりと毛は下に落ちるので、この順なら二度手間になりません。
  2. 部屋の奥から出入り口へ 毛とほこりを一方向に送っていきます。行ったり来たりしない。
  3. 乾いた毛を集めてから、掃除機は仕上げ モップやフロアワイパーで先に毛を集めます。ダスキンの解説でも、掃除機は仕上げに使い、先にモップやドライワイパーで毛を取ることがすすめられています。ダスキン

毎日の5分でやること

毎日きっちり全部屋、は続きません。犬がよくいる場所と、毛がたまりやすい角。そこだけでも短時間で続けるほうが、結局は効きます。

フローリングなら、フロアワイパーのドライシートで、部屋の隅から中央へ。往復させると毛が舞うので、一方向にすべらせて、集まった毛をそのまま回収します。静電気で毛が張りついて取りにくいときは、固く絞った布か、フロア用のウェットシートに切り替えると拾いやすくなります。

ラグ・ソファ・ベッドなどの布もの

布に食い込んだ毛は、吸うだけでは残ります。ゴム手袋をはめた手か、ラバー製のブラシで、一方向になでてください。毛が寄って、かたまりになってきます。集めてから、その部分だけ掃除機をかけると早いです。

服は出かける前の30秒

外に出る前に、目立つところだけ粘着ローラーやエチケットブラシでなでれば十分です。洗濯で完全には落ちず、乾燥機のフィルターにまとめて残ることも多い。洗濯前後の工夫や静電気対策は、服につく犬の毛対策にまとめています。

取れない場所は、早めに区切って対処する

抜け毛は放っておくほど繊維の奥に入り込み、取りにくくなります。場所ごとに「ここはこれで取る」と決めておくと、迷う時間が減ります。

換毛期は「掃除を増やす」より「抜ける前に取る」

換毛期はいつ、どれくらい続くか

換毛期は年に2回、春から7月ごろと、秋から11月ごろ。だいたい1か月かけて、下毛が入れ替わります。アニコム損害保険 これは被毛が上毛と下毛の二層になっているダブルコートの犬に起こります。柴犬、秋田犬、ウェルシュ・コーギー・ペンブローク、ゴールデン・レトリーバーなど。トイ・プードルやマルチーズのようなシングルコートの犬には、はっきりした毛の生え変わりの時期はありません。

落ちる前に、ブラッシングで受け止める

抜け毛が増える時期に掃除の回数だけ増やしても、次から次へと抜けるので追いつきません。考え方を変えて、「床に落ちる前の毛」をブラッシングで先に回収します。毎日少しずつ、犬が嫌がらない範囲で。抜けかけの下毛がまとめて取れる時期なので、これだけで部屋に舞う量が変わります。

抜け毛が多い時期の乗り切り方は換毛期の掃除を楽にする方法、毛質に合ったブラシは犬の抜け毛対策ブラシの選び方でくわしく説明しています。

抜け毛そのものを減らすには

掃除の負担は、抜ける毛の量が減れば軽くなります。

いちばん効くのは毎日のブラッシングです。ベネッセの獣医師監修記事でも、毎日のブラッシングがすすめられています。抜けかけの毛を先に取れるうえ、体を触るので皮膚の異常にも気づきやすくなります。

そのほか、定期的なシャンプーやトリミングで古い毛を落とすこと、体に合ったフードで皮膚と被毛の状態を整えること、空気が乾ききらない室内環境にすること。どれも即効性はありませんが、続けると差が出ます。

今日からやるなら

まずは順番だけ変えてみてください。棚やソファの上、それから床。床は隅から中央へ。乾いた毛を集めてから、最後に掃除機。これだけで「吸ったのにまた落ちてる」がかなり減ります。慣れてきたら、犬がよくいる場所のブラッシングを毎日の習慣に。掃除そのものが、少しずつ軽くなっていきます。

参考にした情報

健康・換毛期・製品仕様など重要な事実は、本文中の「出典:」リンクからも確認できます。